エントレリオス州(読み)エントレリオス(その他表記)Entre Ríos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エントレリオス州」の意味・わかりやすい解説

エントレリオス〔州〕
エントレリオス
Entre Ríos

アルゼンチン北東部の州。州都パラナメソポタミア (ギリシア語で「川の間の土地」の意,エントレリオスはその意を表わすスペイン語) と呼ばれる地域の南部を占める州で,西と南はパラナ川,東はウルグアイとの国境をなすウルグアイ川によって限られる。北部と東西の川沿いに森林におおわれた低い丘陵があるほかは,全域がゆるやかに起伏する平野で,最南部にはパラナ川の三角州が広がる。 J.ロサスの独裁時代 (1829~52) にはこの地域は彼の河川交易規制に苦しめられ,反ロサスの拠点となった。その指導者の一人,J.ウルキサがロサスを倒し,新たにアルゼンチン連邦を結成,その初代大統領となり,パラナを首都としたが,1861年ウルキサの失脚後,首都はブエノスアイレスへ戻された。 19世紀後半大量の移住者を受入れ,農業が急速に発展,同国最初の食肉加工工場などが建設された。主要作物は小麦その他の穀物ブドウなどで,牧畜も盛ん。州都を中心に食品加工業,各種消費財製造業が立地する。河川が主要交通路をなすが,道路鉄道網もよく発達しており,1978年にはパラナ川三角州を横断して首都ブエノスアイレスと結ぶ道路・鉄道橋が完成した。面積7万 8781km2人口 102万 2865 (1991推計) 。

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