パラナ(読み)ぱらな(英語表記)Палана/Palana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パラナ」の意味・わかりやすい解説

パラナ
Paraná

アルゼンチン東部,エントレリオス州の州都首都ブエノスアイレスの北北西約 360km,パラナ川左岸に位置する。 1730年対岸サンタフェからの移住者によって建設されたが,発展は 1853年新たに結成されたアルゼンチン連邦の首都とされてからで,62年首都がブエノスアイレスへ戻されるまで連邦政府がおかれ,経済,文化の中心地として急速に発展,人口も急増した。現在周辺の農業地帯の商工業中心地で,穀物,ジャガイモ,トマト,果実,家畜牛肉などを集散し,セメント陶器,石鹸,家具,靴,冷凍肉,乳製品などを製造する。洪水の被害を避けて市街川岸から約 3km離れた高台にあり,沿岸のバハダグランデ港へ鉄道,道路が通じている。市内にあるパラナ大聖堂 (1883) とアルゼンチン連邦上院議事堂 (58) は国の歴史記念物に指定されている。州の交通中心地で,市から州内各地に鉄道,道路が延びるとともに,サンタフェとも橋とトンネルで結ばれ,パラナ川右岸とも容易に連絡できる。人口 27万 7338 (1991推計) 。

パラナ
Palana

ロシア東部,カムチャツカ地方都市。旧コリャーク自治管区の行政中心地であった。カムチャツカ半島北部西岸にある集落で,オホーツク海に注ぐパラナ川の河口から約 8km上流の右岸に位置する。水産加工工場,郷土博物館がある。人口 3910 (2006推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パラナ」の意味・わかりやすい解説

パラナ(ロシア連邦)
ぱらな
Палана/Palana

ロシア連邦東部、カムチャツカ州コリヤーク自治管区の行政中心地。人口3500(2003推計)。カムチャツカ半島の西岸、オホーツク海へ流入するパラナ川の河口から上流8キロメートルの右岸に位置する。燃料と食料品(魚類)の工業、郷土博物館がある。

[三上正利]


パラナ(アルゼンチン)
ぱらな
Paraná

アルゼンチン中東部の河港都市。エントレ・リオス州の州都。ブエノス・アイレスの北西450キロメートル、パラナ川下流の左岸、サンタ・フェの対岸に位置する。都市圏人口31万8132(2001)。1725年に入植が始まり、1852年から62年まではアルゼンチンの首都となり急激な発展をみた。肥沃(ひよく)な後背地で産する農牧畜産品の重要な積出し港で、農産物加工業が盛んである。市街には植民地時代の古い建物が残り、サンタ・フェとの間に河底の地下道が通じる。

[今井圭子]


パラナ(ブラジル)
ぱらな
Paraná

ブラジル南部の州。東は大西洋に面し、西はパラグアイ、アルゼンチンに接する。面積19万9709.1平方キロメートル(1996)、人口956万3458(2000)。州都は東部にあるクリチバ。大西洋岸の一部を除いて大半は高原地帯で、西部ではイグアス川などパラナ川に注ぐ諸河川が西流する。産業は農業が中心で、コーヒーのほかトウモロコシ、サトウキビ、タバコ、綿花、米などを産出する。南西端にイグアス滝がある。日系移民が多い。

[山本正三]

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