エーケベリ(読み)えーけべり(その他表記)Anders Gustaf Ekeberg

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エーケベリ」の意味・わかりやすい解説

エーケベリ
えーけべり
Anders Gustaf Ekeberg
(1767―1813)

スウェーデンの分析化学者、金属元素タンタルの発見者。王室造船技師の息子。1788年ウプサラ大学を卒業、1794年に同大学で教鞭(きょうべん)をとり始める。翌1795年、スウェーデン最初の反フロギストン説を表明した論文と、ラボアジエの新しい化学命名法を支持する著作を匿名で発表し、酸素窒素などのスウェーデン名をつくった。フィンランドやスウェーデンの山々の鉱物に興味をもち、優れた分析を行った結果、1802年にタンタルを発見した。難聴、視覚障害などに悩んだが、幼いときから文学、芸術にも才能を示し、詩人画家としても知られた。

[藤田千枝]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android