おしら様(読み)オシラサマ

デジタル大辞泉 「おしら様」の意味・読み・例文・類語

おしら‐さま【おしら様】

東北地方に伝わる民間信仰の一。神体は約30センチの桑の一対の棒で、男女や馬の顔を彫ったり描いたりし、「おせんたく」とよぶ布を着せる。農神蚕神として信仰される。おしらぼとけ。おしんめさま。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「おしら様」の意味・わかりやすい解説

おしら様
おしらさま

東北地方で旧家を中心に広く祀られている神。オシンメイサマ,オコナイサマなどとも呼ばれ,蚕神あるいは農耕神と考えられている。神体は男女一対が一般的で,30cm程度の棒の先に顔を彫刻し,幾重にも布を着せてある。おしら様の祭りではイタコと呼ばれる巫女がおもに司祭し,おしら祭文を語りながら,神体を上下左右に振って遊ばせる。個々の家で祀られるほか,本家分家関係にある家々や組,講で祀られるものもある。

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