日本大百科全書(ニッポニカ) 「オジロシジミ」の意味・わかりやすい解説
オジロシジミ
おじろしじみ / 尾白小灰蝶
gram blue
[学] Euchrysops cnejus
昆虫綱鱗翅(りんし)目シジミチョウ科に属するチョウ。東はスリランカ、インドから、西はオーストラリア、サモア諸島、フィジー、ニュー・カレドニアにわたり東洋の熱帯地域に広く分布する種で、日本では奄美(あまみ)大島以南の南西諸島に少なくない。四国、九州、対馬(つしま)でもときに採集されるが、これは南方からの迷チョウ、あるいは迷チョウに由来する一時的な発生と推定される。一般に春には少なく、夏から秋にかけて多くなる。はねの開張27ミリメートル内外。一見、大形のツバメシジミに似ているが、はねの形がやや幅広く、雄のはねの表の紫色部の色彩が淡い。幼虫の食草はマメ科植物、アズキ類、タヌキマメ類、ササゲ類、ハマナタマメなどのつぼみや実を食べる。
[白水 隆]