ハマナタマメ(読み)はまなたまめ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハマナタマメ」の意味・わかりやすい解説

ハマナタマメ
はまなたまめ / 浜鉈豆
[学] Canavalia lineata (Thunb.) DC.

マメ科(APG分類:マメ科)のつる性多年草。茎は砂浜を長くはい、5メートル以上にもなる。葉は3小葉からなり、小葉は円形から広倒卵形で、長さ5~12センチメートル、やや革質、先端は鈍くとがる。6~7月、葉腋(ようえき)の総状花序に十数個の蝶形花(ちょうけいか)をつける。花序の花のつく節は瘤(こぶ)状に肥厚する。花は淡桃色で長さ2.5センチメートル。豆果は長楕円(ちょうだえん)形、長さ5~10センチメートル、2~5個の種子がある。種子は褐色楕円形で長軸は約1.5センチメートル、長いへそがある。本州から沖縄、小笠原(おがさわら)の海岸の砂浜に生え、台湾、中国にも分布する。

[立石庸一 2019年11月20日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハマナタマメ」の意味・わかりやすい解説

ハマナタマメ(浜鉈豆)
ハマナタマメ
Canavalia lineata

マメ科の多年草。関東地方以西,沖縄および台湾,中国に分布する。暖地の海岸の砂地に生える。茎には逆向きの毛が密生していて,長くはうか他物に巻きつく。葉は長い柄のある3出複葉で互生し,各小葉は卵円形で長さ,幅とも5~10cm,頂小葉がやや大きい。質は厚く毛がある。花は夏から秋にかけて咲き,総状花序に淡紅紫色の蝶形花を多数開く。莢は大きく,長さ 10cm余の長楕円形である。食用にはされない。

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