オール・アバウト・マイ・マザー(読み)おーるあばうとまいまざー(その他表記)Todo sobre mi madre

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

オール・アバウト・マイ・マザー
おーるあばうとまいまざー
Todo sobre mi madre
All About My Mother

スペイン映画。1999年作品。監督・脚本ペドロ・アルモドバルマドリード移植コーディネーターのマヌエラは、女手一つで育ててきた息子を交通事故で失う。彼女は人生を始めたバルセロナへ逃れるように戻り、女装娼婦をしている旧友をきっかけに、息子の死の原因となった大女優、そのレズビアン相手で麻薬依存症の若手女優、妊娠してエイズ感染を知るシスター、彼女の厳格な母親、今は性転換したマヌエラの元夫といったさまざまな「女性たち」と出会う。ヒロインの人生のなかで、脇に追いやられていた部分が明るみに現れてくる。映画『欲望という名の電車』(1951)や『イヴの総て』(1950)を巧みに絡ませ、死んだ息子が闇を照らす役回りとなる仕立ても鮮やかに、アルモドバルは、それまでのエキセントリックな作品世界を集大成した。1999年度アメリカ・アカデミー外国語映画賞を受賞。

[出口丈人]

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デジタル大辞泉プラス の解説

オール・アバウト・マイ・マザー

1999年製作のスペイン映画。原題《All About My Mother》。監督:ペドロ・アルモドバル、出演セシリアロス、マリサ・パレデス、ペネロペ・クルスほか。第72回米国アカデミー賞外国語映画賞受賞。ヨーロッパ映画賞最優秀作品賞受賞。

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