オールド-ハバナとその要塞群(読み)オールドハバナとそのようさいぐん

世界遺産詳解 の解説

オールドハバナとそのようさいぐん【オールド-ハバナとその要塞群】

1982年に登録されたキューバの世界遺産(文化遺産)。首都ハバナの旧市街(オールド・ハバナ)の歴史的な建造物と4つの要塞からなる。ハバナは1519年、スペイン人のベラスケスが建設した都市である。この都市は、キューバ全土で生産した砂糖とタバコをヨーロッパに輸出、奴隷をアフリカから輸入し、17世紀には造船業でも栄えた。細い道路が縦横に走るオールド・ハバナには、約3000の建物が存在するが、これらの中に、バロック様式にスペインのムデハル様式を融合させた、スペイン・バロック様式の建築物が多数含まれている。18世紀の建築物が多く残存し、1776年には大聖堂が完成した。オールド・ハバナは、フランスの海賊ジャック・ド・ソーレスに焼き討ちされたことをきっかけに、しだいに要塞化されていった。16世紀後半、バルトロメウサンチェスによりフエルサ要塞が建設され、その後、海賊や諸外国の攻撃に備えるため、ハバナ湾の入り江には4つの堅固な要塞が築かれた。ハバナ最古のフエルサ要塞、カリブ海最強の砦といわれた城壁の高さが20mのモロ要塞プンタ要塞、カバーニャ要塞がある。◇英名はOld Havana and its Fortification System

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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