お陰(読み)おかげ

精選版 日本国語大辞典 「お陰」の意味・読み・例文・類語

お‐かげ【御陰・御蔭】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 神仏のたすけ。加護(かご)
    1. [初出の実例]「思ひの外はやうおいとまを下され、仕合のよひもおかげじゃと思ふ」(出典:虎明本狂言・鬼瓦(室町末‐近世初))
  3. 人からうけた力ぞえやめぐみ、また、利益。また、ある物事や行為が原因となって生じた結果。
    1. [初出の実例]「我が此の寺に平安に住(ぢう)す事は、此の殿の御影(おかげ)也」(出典:今昔物語集(1120頃か)一四)
  4. ( から転じて ) 他から受けるよくない影響についていう。
    1. [初出の実例]「汝が様になまけては、発市(うりだし)たくも製本(しこみ)が出来ず〈略〉お蔭で書舗(ほんや)はすっぺらぽん也」(出典:滑稽本浮世床(1813‐23)初)
  5. おかげまいり(御蔭参)」の略。
    1. [初出の実例]「伊勢参宮流行。〈略〉童謡『縞さん、紺さん、花色さん、中乗さん、お江戸さん、おかげてなぬけたとサ』」(出典:随筆・半日閑話(1823頃)一二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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