カカツガユ(読み)かかつがゆ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カカツガユ」の意味・わかりやすい解説

カカツガユ
かかつがゆ
[学] Maclura cochinchinensis (Lour.) Corner

クワ科(APG分類:クワ科)の常緑藤本(とうほん)または木本。別名ヤマミカン。大きなものは高さ10メートル、径10センチメートルにもなる。枝や葉は乳液を含む。葉腋(ようえき)に長さ約1.5センチメートルの刺(とげ)を生じ、刺は針状か逆さに曲がってかぎ針状。葉は互生し柄があり、長楕円(ちょうだえん)形ないし倒卵形で長さ4~7センチメートル、全縁で薄い革質。球形の頭状花序は1、2個で腋生し、雌雄異株。集合果は径約2センチメートル、黄色に熟し若葉とともに生食できる。材や根は黄色染料とする。本州南西部から四国、九州、沖縄の丘陵地に生え、東南アジア、インド、オーストラリア、東アフリカに分布する。

[島袋敬一 2019年12月13日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のカカツガユの言及

【ハリグワ】より

…また葉はクワより堅いが,カイコに食わせる。カカツガユC.cochinchinensis (Lour.) Kudo et Masam.は,ややつる性の常緑木本で,暖帯南部から亜熱帯に広く分布し,日本でも山口県,四国南部,九州,琉球に自生する。【岡本 素治】。…

※「カカツガユ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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