カカリア(読み)かかりあ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カカリア」の意味・わかりやすい解説

カカリア
かかりあ
[学] Cacalia

キク科(APG分類:キク科)の一年草。一般には旧属名カカリアを用いているが、エミリア属に属し、学名Emilia coccinea Sims(E. sagittata DC.)。インド東部原産で、高さ30~50センチメートル、茎は細く、粗く分枝し、枝端に粗い散房花序をつくり、絵筆状の小さい頭状花を開く。アフリカ原産ともいわれる。花色が橙赤(とうせき)色であるところから和名ベニニガナというが、橙(だいだい)色のものもある。花期は初夏から秋まで。きわめてじょうぶな春播(ま)き一年草で、4月に播くと6月から開花し、7月播きでも秋に開花し、こぼれ種からでもよく育つ。

[柳 宗民 2022年2月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カカリア」の意味・わかりやすい解説

カカリア
Emilia sagittata; tassel flower

キク科の一年草。熱帯アジア原産で,直径 1.5cm前後の小さな房のような緋紅色の頭状花をつける。草丈は 30~60cm程度。かつて本種がカカリア属に分類されていたため,園芸的にはカカリアの名が定着しているが,分類上はエミリア (ウスベニニガナ) 属に入る。ベニニガナ (紅苦菜) ,キヌフサソウ (絹房草) ,エフデギク (絵筆菊) などの和名もある。春に種子をまき,日当りと水はけのよい場所で育てる。

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