カトレヤ(その他表記)Cattleya; cattleya

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カトレヤ」の意味・わかりやすい解説

カトレヤ
Cattleya; cattleya

ラン科の多年草の1属で,熱帯アメリカ原産。世界各地で観賞用に栽培されている。着生ランで,棒状の偽鱗茎をミズゴケ,ヘゴ材などに植えると,革質で数年間生存する葉が1枚出る。花は直径 15cm以上にもなる大輪を1本の花茎に2~3個頂生するか,10個以上の小花をつけるものもある。ヒノデラン C. labiataをはじめ多くの種類があり,また同属内の種間や,レリア Laeliaなど近縁の別属との間で交配によってつくられた園芸種も多い。それらの多くは外花被が淡色,花色は桃色から紫色系統で,花弁萼片より広く,縁がちぢれる。唇弁は花柱を巻き,紅紫色で内部に大小黄斑がある。おしべは受精後落ちるため,葯 (やく) を除いて売られる。花が豪華で夏季で半月冬季なら1ヵ月ももつので切り花やパーティ用の装飾花として需要が多い。名前は愛好家 W.カトレイからとった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android