カラベーロフ(読み)からべーろふ(その他表記)Любен Стойчев Каравелов/Lyuben Stoychev Karavelov

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラベーロフ」の意味・わかりやすい解説

カラベーロフ
からべーろふ
Любен Стойчев Каравелов/Lyuben Stoychev Karavelov
(1834?―1879)

ブルガリアの作家、革命家。モスクワ大学に留学中ゲルツェン、ベリンスキーらの思想に触れ、詩や論文を発表して警察の捜査を受けた。セルビアでブルガリア移民結社をつくったり、故国でブルガリア革命中央委員会を創立したり革命家として活躍する一方、反トルコ思想を盛った短編『指導者』(1871)、保守主義者を批判した中編『古いブルガリア人』(1872)ほか、多くの詩、小説、評論民間伝承翻訳を発表し、さらに青少年の教育にも力を注いだ。作品には、ゴーゴリ、チェルヌィシェフスキーらの影響がみられ、ブルガリア文学に批判的リアリズムをもたらした最初の人といえる。

[真木三三子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android