カロライン号事件(読み)カロラインごうじけん(その他表記)Case of Caroline

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カロライン号事件」の意味・わかりやすい解説

カロライン号事件
カロラインごうじけん
Case of Caroline

1837年イギリスカナダでアメリカ船『カロライン』号をイギリス軍が急襲した事件。カナダの反徒はアメリカとの国境ナイアガラ川中のネービー島を占領,『カロライン』号でアメリカ側から人員物資の応援を受けていたが,カナダ政府は軍隊派遣してナイアガラ川のアメリカ側に停泊中の『カロライン』号を急襲し,その結果アメリカ人に数名の死傷者が出,同号はナイアガラ瀑布に放下された。アメリカは,カナダの行為を領土侵犯行為としてイギリスに抗議したが,この場合,カナダの行為が自衛権の行使といえるかどうかが問題になった。この事件は,5年にわたって争われたのち,42年イギリスが陳謝することによって落着した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む