普及版 字通 の解説
24画
[字訓] たまう
[説文解字]
[字形] 形声
声符は貢(こう)。もとは(こう)に従う字であった。〔説文〕六下に「賜ふなり」という。孔門の端木賜は字は子貢、賜と貢と対待の字。貢の初文はに作り、〔漢石経〕には子に作る。字はもとに従い、神霊の下降を意味し、それで賜与の義がある。古く陷(陥)(かん)の音でよまれたらしく、〔書、顧命〕の〔馬王本〕に「爾(なんぢ)(さう)(康王の名)を以て、非に(ばうかん)せしむること無(なか)れ」、〔馬融注〕に「は陷なり」とあって降陥の意とする。地名・人名にカンの音でよみ、おそらくその音が古いのであろう。また(とう)に通じ、愚の意に用いる。
[訓義]
1. 地名、人名。
2. たまう。
3. おろか。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 オロカナリ
[熟語]
石▶・愚▶
[下接語]
冒
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報