カン・つらぬく

普及版 字通 「カン・つらぬく」の読み・字形・画数・意味


4画

[字音] カン(クヮン)
[字訓] つらぬく

[説文解字]

[字形] 象形
貝を貫く形。〔説文七上に「物をちて之れを持つなり」とし、その貫くものは「寶の形に象る」とするが、古くは貝を以て宝貨とした。金文に両貝を貫き、またその二系一聯を(朋)の形にして肩に荷う図象がある。金文には「貝一」のようにいう例が多い。

[訓義]
1. つらぬく。
2. 貫と同字異文。

[部首]
〔説文〕に貫・(虜)の二字を属する。・貫は同字。は盧系の字の金文の字形から考えると、に従う字とはみえず、またその声義をも求めがたい。

[声系]
〔説文〕に声として貫を録する。もと同字異文。患字の串声をとする説があり、同形と考えられる。



10画

(異体字)
11画

[字音] カン(クヮン)
[字訓] つらぬく

[説文解字]

[字形] 象形
門関を施す形。關鍵の關(関)の初文であろう。〔説文〕十三上に「るに絲を以て杼を貫くなり」とし、字を丱(かん)声とするが、字の全体が象形である。また〔説文〕に丱を古文の卵とするが、声も異なり、丱は総角(あげまき)の形。は貫の木を施した門関の象形である。

[訓義]
1. 門扉に貫の木を施す、かんのき、つらぬく。
2. 杼を通して織る、ぬく。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 オル・ツラヌク

[声系]
〔説文〕十二上声として關を収め、「木を以てさまに門を持するなり」、すなわち貫の木を施した形とする。その関鍵の部分がである。

[語系]
・關koanは同声。ともに門関をいう字である。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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