日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガイラルディア」の意味・わかりやすい解説
ガイラルディア
がいらるでぃあ
[学] Gaillardia
キク科(APG分類:キク科)テンニンギク属の総称。北アメリカから南アメリカにかけて約20種分布するが、園芸的には次の2種がよく栽培される。テンニンギクG. pulchella Foug.は北アメリカ原産の一年草。高さ30~50センチメートル、よく分枝して直立し、茎葉には軟毛があり、葉は披針(ひしん)形で互生する。初夏から秋に径約5センチメートルの矢車状の頭状花を開く。花色は黄、紫紅色で先が黄など。オオテンニンギクG. aristata Purshは北アメリカ原産の多年草。高さ60~90センチメートルで茎葉に粗毛がある。初夏から秋に径7~10センチメートルの一重の頭状花を開き、複色花で、花色は中心が紫紅色の黄色。このほか、葉が狭小なホソバテンニンギクG. lanceolata Michx.も栽培される。
一年生種は秋または春播(ま)きとし、多年生種は実生(みしょう)のほか株分けもできる。日当り、排水のよい所でよく育つ。
[柳 宗民 2022年2月18日]