日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガムザートフ」の意味・わかりやすい解説
ガムザートフ
がむざーとふ
Расул Гамзатович Гамзатов/Rasul Gamzatovich Gamzatov
(1923―2003)
ロシア連邦、ダゲスタンの詩人。民族詩人ガムザト・ツアダサ(1877―1951)の家に生まれ、初め教師になり、1945~50年モスクワの文学大学に学んだ。37年から作品を発表し、民族色の濃い多彩な詩形式で山岳地帯の自然、風俗、愛、友情を奔放に謳歌(おうか)し、旧ソ連詩壇の寵児(ちょうじ)になった。以後、ウイットに富んだ哲学的な短詩を多く書き、散文も発表した。詩集『ぼくの生まれた年』(1950)、『父との対話』(1958)、『高い星』(1962)、『人生の変転』(1987)のほか、小説『ぼくのダゲスタン』(1967)などがあり、プーシキン、レールモントフ、マヤコフスキーらをアバール語に翻訳した。
[中本信幸]