日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ガルーダ・インドネシア航空
がるーだいんどねしあこうくう
Garuda Indonesia Airlines
インドネシアの国有航空会社。略称GIA。第二次世界大戦前はオランダ領であったインドネシアは同大戦で大きな被害を受けたが、オランダ政府とKLMオランダ航空(KLM)はオランダ政府航空輸送サービス会社を設立して戦後いち早くヨーロッパおよび東南アジアの旧オランダ領などの主要都市に運航を再開し、1946年にKLMはこれらの路線を政府航空輸送サービス会社から引き継いだ。1949年、インドネシアがオランダから独立する際に、インドネシア政府はKLMが運行していた路線を引き継いでガルーダ・インドネシア航空を設立。その資本金の50%はKLMが出資した。1954年に100%国有化された。社名はヒンドゥー教のガルーダ(ヒンドゥー教神話で、ビシュヌ神の乗り物とされる神鳥)にちなんで名づけられた。首都ジャカルタのスカルノ・ハッタ空港およびバリ島のデンパサール国際空港を拠点に、世界19か国、国内31都市を結んでいる(2011年時点)。日本へは1962年(昭和37)、東京国際空港(羽田空港)に乗り入れた。2011年(平成23)時点では、成田、関西、中部の3空港に就航している。
2009年時点の保有機材は48機、従業員数5808人。2010年の営業収入は19兆5340億ルピア。
[上川孝夫]