ガン・カン・うける・ずし

普及版 字通 の解説


22画

[字音] ガン・カン
[字訓] うける・ずし

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は合(ごう)。金文字形は今に従っており、古くは今声の字であったと思われる。〔説文〕十一下に「の皃なり」とするが、その用例はない。〔逸周書、祭公解〕に「用(もつ)て克(よ)く康の業を紹(うけつぐ)す」、また〔法言、重黎〕に「劉(漢)、南陽(と)る」とあって、襲継・襲取の意をもつようである。仏教語では灯・塔のように、廚子(ずし)の形式のものをいう。字は(竜)に従うことに意味があるらしく、今は蓋栓の形であるから、呪霊のある霊獣を封じて何らかの呪儀が行われ、それによって霊的継承が行われるのであろう。(襲)は先人衣裳による霊の継承を示す字である。

[訓義]
1. うける、うけつぐ。
2. ・戡(かん)と通じ、かつ、ころす、とる。
3. と通じ、まこと。
4. 仏教語。ずし、塔。

[古辞書の訓]
名義抄 モロコシ・カサナル 〔字鏡集〕 イハヤ・カサナル・ウク・スクル・サカリ/ モロコシ

[語系]
)・・堪・戡khmは同声。克・khkと声義に通ずるところがある。みな克勝の義。字条十二下の〔段注〕に「魏六の人、・堪・戡・の四字、甚だしくは區別せず」とするが、をその義に用いることはほとんどない。ただの音が同じであることから、金文の初文であることを確かめうるのである。

[熟語]

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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