キスジノミハムシ(その他表記)Phyllotreta striolata

改訂新版 世界大百科事典 「キスジノミハムシ」の意味・わかりやすい解説

キスジノミハムシ
Phyllotreta striolata

甲虫目ハムシ科に属し,ダイコンカブ,ハクサイなどアブラナ科の野菜の害虫成虫の体は黒色で,その名のように上翅に黄色の幅広い条紋がある。また後脚がよく発達しており,近づくと跳んで姿をくらます。体長2~3mm。日本全土に生息し,成虫は3月中旬ごろから出現する。アブラナ科の野菜の葉に小さな丸い穴を点々とあけ,この食べあとは葉が大きくなると不規則な穴となる。野菜の根もとの土中に浅く卵を産みつける。孵化(ふか)した幼虫は根の表皮を食害する。ダイコンやカブでは根の肥大とともに食害痕も大きくなり不規則なナメリ痕となる。また食痕から軟腐病菌が侵入して腐敗することがある。幼虫は白色で長円筒形,胸脚がある。幼虫期間は約15日間。さなぎの期間は約10日間。成虫となって地上へ現れる。成虫で越冬し早春から活動するため,年間に3~5世代を繰り返すことができる。成虫は寿命が長く,産卵期間も長いので世代が重なり,秋までずっと被害が続く。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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