キリスト教民主勢力(読み)キリストきょうみんしゅせいりょく(英語表記)Christen-Democratisch Appel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キリスト教民主勢力」の意味・わかりやすい解説

キリスト教民主勢力
キリストきょうみんしゅせいりょく
Christen-Democratisch Appel

略称 CDA。オランダの政党。 1976年 12月,カトリック人民党 KVP,反革命党 ARP,キリスト教歴史同盟 CHUが連合して結成。当初は宗派政党と世俗政党の二面性を有していたが,近年宗派色が後退している。中心となる KVPは 1945年にローマ・カトリック系ビジネスマンや農民層を支持基盤とする中道派政党として発足。社会福祉政策の推進を支持する一方で,コミュニティの精神的な結束を重視する立場をとってきた。 ARPは 1879年 A.コイペルを中心に設立されたオランダ最古の政党で,カルバン主義の立場をとり,その後の政党政治の中心的役割を果してきた。また CHUは ARPの穏健派が分離して 1897年に設立した政党。 1977年5月の総選挙では第2党につき,党首 A.ファンアフトを首相とする連立内閣を樹立した。 82年にはファンアフトのあとを継ぎ同党の R.F.M.ルベルスが首相に就任し,94年までの 12年間政権を担当。しかし,94年8月に労働党に政権を奪われ下野した。

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