日本大百科全書(ニッポニカ) 「キリレンコ」の意味・わかりやすい解説
キリレンコ
きりれんこ
Андрей Павлович Кириленко/Andrey Pavlovich Kirilenko
(1906―1990)
ソ連の政治家。ロシアのボロネジ州に生まれる。1931年以来の共産党員。各地の地方党機構で活動したのち、1956年党中央委員、同ロシア共和国ビューロー員となる。1957年には党幹部会員候補、1962年には幹部会員(のち政治局員と改称)、さらに1966年には書記局員をも兼ねるなど順調な昇進を遂げた。このような昇進の背後には、ブレジネフとの密接な関係があったといわれている。長らくブレジネフ、コスイギン、スースロフ、ポドゴルヌイと並んでソ連共産党の最高指導者の一人に数えられ、一時はブレジネフの有力な後継者候補とさえうわさされたが、1982年には健康を害し、同年11月ブレジネフの死の直前に引退した。
[塩川伸明]