キルナ鉄山(読み)キルナテツザン

デジタル大辞泉 「キルナ鉄山」の意味・読み・例文・類語

キルナ‐てつざん【キルナ鉄山】

Kirunagruvan》スウェーデン北部の都市キルナにある鉄山先カンブリア時代変成岩中の鉄鉱床が山脈状に分布する。主に磁鉄鉱を産する。19世紀末より採掘がはじまり、1960年代まで露天掘りが続いた。以降、地下採掘に切り替わり、地下1000メートル以上まで掘り進められている。キールナ鉄山。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キルナ鉄山」の意味・わかりやすい解説

キルナ鉄山
きるなてつざん
Kiruna Iron Mine

スウェーデン北部、ノルボッテン州北部の北極圏にある鉄山。先カンブリア変成岩中のキルナ型鉄鉱床は延長2.8キロメートル、高さ350メートルの山脈状をなす。主要鉱石は磁鉄鉱、品位60~70%、埋蔵鉱量20億トン以上。1885年から採掘を始め、20世紀に入り急速に発展した。坑内掘りはサブレベルケービング法で、粗鉱日産能力2万3500トン、露天掘りは剥土(はくど)能力日産3万5000トン、粗鉱2万5000トン、磁選能力日産8万トン。1980年の出鉱量は約1500万トンに及んでいる。鉱石はラップランド鉄道により、ルーレオナルビクへ運ばれる。

[房村信雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android