キルナ(その他表記)Kiruna

デジタル大辞泉 「キルナ」の意味・読み・例文・類語

キルナ(Kiruna)

スウェーデン北部の都市北極圏位置する。19世紀末に鉄道が通じ、磁鉄鉱を豊富に産するキルナ鉄山が開発された。近年採掘が進むにつれて地盤沈下などが生じ、東側に移転することが決定された。オーロラ観光が有名。キルナ教会、宇宙物理学研究所、およびロケット発射場がある。キールナ

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改訂新版 世界大百科事典 「キルナ」の意味・わかりやすい解説

キルナ
Kiruna

スウェーデン北部。ノルボッテン県の北極圏内(北緯67°52′)にある世界的な鉄鉱山。人口2万6000(1990)。鉱床はキルナバーラ丘,ルオサバーラ丘として長さ3km,深さ800mにわたり,埋蔵量は10億tとされる。先カンブリア時代の累層中にある磁鉄鉱で,品位鉄分50~70%。1900年ごろ発見され,02年ラップランド鉄道の全通によりイェリバレを経てルーレオ,ナルビクへ積み出される。48年,東のユッカスイェルビと合併した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キルナ」の意味・わかりやすい解説

キルナ
Kiruna

スウェーデン北部,ノルボッテン県にある鉱山都市。世界有数の鉄鉱山地帯の中心。付近の鉱脈は磁鉄鉱で,60~70%の鉄分と,1~2%のリンを含む。大規模な露天掘りが行われ,年生産量は約 500万t。鉱石大部分は鉄道で不凍港ナルビク (ノルウェー) ,一部はボスニア湾岸のルーレオーに運ばれ,イギリス,ドイツなどに輸出される。 1899年に開かれ,南東 60kmのイェリバーレから鉄道が延長されて以後,鉱業都市として大きく発展した。 1908年市に昇格。 48年には2万 669km2以上にもわたる地域を併合し,行政面積では世界最大といわれた。人口2万 6174 (1992推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キルナ」の意味・わかりやすい解説

キルナ
きるな
Kiruna

スウェーデン北部、ノールランド地方の鉱山都市。人口2万3849(2001)。北極圏の北緯66度30分よりさらに北140キロメートル、標高500メートルの位置にある。市はルオッサバラとキルナバラ両鉄鉱山の中間に広がる。国営の鉱山会社LKABによって年間約1500万トンの高品位の鉄鉱が発掘される。町は20世紀初期の鉄鉱発掘開始とともに発展した。周辺には宇宙研究所、地球物理研究所がある。スウェーデンの最高峰ケブネカイセ山の登山基点ともなっている。

[中島香子]

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百科事典マイペディア 「キルナ」の意味・わかりやすい解説

キルナ

スウェーデン北部の鉱山都市。1900年ころに良質の鉄鉱山が発見され,大規模な露天掘が行われる。大部分がルーレオ,ナルビクから輸出される。最近は宇宙関連施設誘致なども行い,宇宙観測にも力を入れている。2万3000人(2004)。
→関連項目スウェーデン

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