改訂新版 世界大百科事典 「ギニー金貨」の意味・わかりやすい解説
ギニー金貨 (ギニーきんか)
Guinea
1663年から1813年まで製造されたイギリス旧金貨の名称。直径約25mm,重量約8.5g,品位916.6/1000。国際金銀比価の変動による貨幣の流出と,貨幣の縁の削取り(クリッピング)による悪貨の横行,貨幣価値の下落に悩まされてきたイギリスで,これらの防止策としてチャールズ2世が発行した時価(市場金銀比価)通用の金貨である。通用価値は,当初銀貨20シリングと等価であったが,一時30シリングになり,1717年から21シリングに固定された。〈ギニー〉の名は,アフリカ西海岸ギニアGuinea産の金を使用して最初に造られたことから起こったもので,後には金貨を離れ,21シリング(11/20ポンド)の価格をあらわす計算単位の名称として用いられた。
執筆者:重成 侃
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報