ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギーゼル」の意味・わかりやすい解説
ギーゼル
Giesel, Friedrich Osker
[没]1927.11.14. ブラウンシュワイク
ドイツの化学者。ベルリン工科大学で学び,1876年ゲッティンゲン大学で学位取得。 78年からヒエンファブリク・ブラウンシュワイク・ブフレル社のキニン工場の技師。放射能研究の初期 (20世紀初頭) ,放射性鉱物からラジウムを精製し,世界中の研究者に供給。 W.ラムゼーと F.ソディは,この純粋なラジウム塩からヘリウムが発生していることを発見した (1903) 。ギーゼル自身にも放射性物質の出す放射線が,磁場内で陰極線と同じ方向にかたよること (1899) ,新元素アクチニウムの発見などの業績がある。放射線に起因する肺癌で死亡した。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報