クアンチ(読み)くあんち(その他表記)Quangtri

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クアンチ」の意味・わかりやすい解説

クアンチ
くあんち
Quangtri

ベトナム中部、クアンチ省(人口57万3000。1999)の都市。ハンジャン川右岸に位置する。国道1号線とハノイ―ホー・チ・ミン線(鉄道)が通じる。阮(げん)王朝ゆかりの地でミンマン帝時代の砦(とりで)がある。フランス植民地時代にも軍事拠点として重視された。西方のアイラオ峠を越えてラオバオまでの97キロメートルは、ベトナムとラオスを結ぶ四大道路の一つである。かつてベトナムを南北に分けた17度線が町の北を通っているため、付近には、ベンハイ川、コンコ島、国道9号線、カンチ城などベトナム戦争時に戦場となった場所が多い。チャム人遺跡がある。

[菊池一雅]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クアンチ」の意味・わかりやすい解説

クアンチ
Quang Tri

ベトナム中部,クアンチ省の省都フエ北西約 50km,南シナ海沿岸の狭い海岸平野にあり,タクハン川にのぞむ。ベトナム戦争中,1972年に激戦地となったところで,市街は完全に破壊された。首都ハノイとホーチミン市を結ぶ国道1号線とトンニャット鉄道が通る。

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