クッター(その他表記)Kutter, Hermann

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クッター」の意味・わかりやすい解説

クッター
Kutter, Hermann

[生]1863.9.12.
[没]1931.3.22.
スイスのカルバン主義神学者。ウィネルツの牧師 (1887~98) ,チューリヒのノイ・ミュンスター教会牧師 (98~1926) 。ラガーツと並ぶ宗教社会主義の擁護者。 C.F.ブルームハルトおよびドイツ観念論の影響のもとに,神の国の待望と社会主義的未来観を受継ぎ,ダイナミックな神の観念を示した。彼は社会主義を高く評価したが,みずからは政党に参加せず,教会の覚醒に尽力した。彼は K.バルトをはじめとする弁証法神学者に多大の影響を与えた。主著"Die Revolution des Christentums" (08) ,"Im Anfang war die Tat" (23) ,"Not und Gewissheit" (26) ,"Über das Problem des Unbedingten" (28) 。

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