クロセセリ(読み)くろせせり(その他表記)restricted demon

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロセセリ」の意味・わかりやすい解説

クロセセリ
くろせせり / 黒挵蝶
restricted demon
[学] Notocrypta curvifascia

昆虫綱鱗翅(りんし)目セセリチョウ科に属するチョウ。東アジアの熱帯地域に分布が広く、西はインド、スリランカから、東はインドネシアボルネオ島にわたり、日本はその分布北限にあたる。日本では九州以南の南西諸島に産し、まれではない。本州西端の山口県にも発生がみられるようになったが、これは1979年(昭和54)ごろからのことである。はねの開張は40~45ミリメートル程度。はねは黒色で、前ばねに銀白色の帯があり、飛んでいるときにも目だつ。九州では普通年3回の発生(5~10月)、琉球(りゅうきゅう)諸島ではさらに発生回数を増し、ほぼ年間を通じてその姿をみる。幼虫の食草はショウガ科植物のハナミョウガミョウガアオノクマタケランゲットウなど。幼虫は葉を巻いて巣をつくり、その中に潜む。蛹(さなぎ)、ときに幼虫態で冬を越す。

白水 隆]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「クロセセリ」の解説

クロセセリ
学名:Notocrypta curvifascia

種名 / クロセセリ
目名科名 / チョウ目|セセリチョウ科
解説 / メスは、やや大型です。
体の大きさ / (前ばねの長さ)18~22mm
分布 / 九州、南西諸島
成虫出現期 / 九州南部では4~11月
幼虫の食べ物 / ハナミョウガ、ミョウガなど

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