日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロロフェノール」の意味・わかりやすい解説
クロロフェノール
くろろふぇのーる
chlorophenol
フェノールの一つ。フェノールのベンゼン環に結合している水素1個を塩素で置換したもの。置換位置により3種の異性体がある。o(オルト)体は無色液体、m(メタ)、p(パラ)体は無色固体。いずれも、対応するクロロアニリン(塩素原子をもつアニリン)をジアゾ化したあと加水分解し合成する。p体はフェノールを塩化スルフリルにより塩素化しても合成できる。いずれも弱い酸性を示し、アルカリ水溶液には塩となって溶ける。o-クロロフェノールは染料中間体、農薬原料として使われ、p-クロロフェノールは殺菌消毒剤となる。
[谷利陸平]
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