クロロフルオロメタン

化学辞典 第2版 「クロロフルオロメタン」の解説

クロロフルオロメタン
クロロフルオロメタン
chlorofluoromethane

CClnF4-nフロンの一種.ハロゲンの組合せにより,
(1)クロロトリフルオロメタン
(2)ジクロロジフルオロメタン
(3)トリクロロフルオロメタン
があり,これらは触媒の存在下,四塩化炭素のフッ化水素による部分的フッ素化で合成される.類似の性質をもつものに,
(4)クロロジフルオロメタン,
(5)クロロフルオロメタン,
がある.いずれもエタノールエーテルに可溶,水に不溶.化学的に安定であり,無毒.不燃性のためスプレーの噴射剤,冷媒溶剤などに用いられてきた.しかし,その安定性のため,これまでの生産量の大部分は地球の大気中に蓄積し,成層圏オゾン層破壊の原因となる可能性が問題となっている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のクロロフルオロメタンの言及

【大気】より

… 成層圏で生成されるオゾンの量と分解される量はバランスを保っており,その結果,オゾン層が保たれている。ところが超音速機(SST)のエンジンから多量に排出されるNOx,あるいは窒素肥料から生ずるNO2が成層圏に上昇して形成されるNOx,さらに冷蔵庫の冷媒や噴霧器の発射剤に用いられるクロロフルオロメタン類(CFCl3,CF2Cl2など。商標名フレオン)の作用により,オゾンの分解量が多くなりオゾン層を破壊することが懸念されている。…

※「クロロフルオロメタン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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