クールノーの点(読み)くーるのーのてん(英語表記)Cournot's point

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クールノーの点」の意味・わかりやすい解説

クールノーの点
くーるのーのてん
Cournot's point

独占企業利潤最大化を達成する生産量と価格の組合せを示す点をいう。独占企業は、販売収入と生産費用との差である利潤を最大化するために、限界収入限界費用とが等しくなる生産量を選択する。すなわち、限界収入曲線と限界費用曲線とが交わる点に対応する生産量が、独占企業が選択する生産量である。この生産量に対して、需要曲線より利潤を最大にする価格が導きだされる。利潤を最大にする生産量と価格の組合せは組合せのポイントを、独占理論の創始者であるA・A・クールノーにちなんでクールノーの点とよぶ。クールノーの研究はその後の独占理論展開の基礎をなすものである。

[内島敏之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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