グナ(その他表記)guṇa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グナ」の意味・わかりやすい解説

グナ
guṇa

サンスクリット語性質の意。インド哲学文学政治などにおいて種々の意味を有して論議される術語バイシェーシカ学派では,現象界の諸事物の構成を明らかにする6原理の一つ,すなわち「性質」として立て,17種を数え上げる。のちには 24種を数える。サーンキヤ学派では,根本質料因の3構成要素をこの名で呼び,ベーダーンタ学派では,ブラフマンにそなわる属性の意で用いる。政治上では,外国支配について国王の用いる6種の方策を意味する。また修辞学においては,文章上の 10種の美点をさす。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のグナの言及

【功徳】より

…仏教用語。サンスクリットのグナguṇaの訳。善い行為には,すぐれた結果を招く力が徳としてそなわっていることをいう。…

※「グナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む