ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グレゴリウス11世」の意味・わかりやすい解説
グレゴリウス11世
グレゴリウスじゅういっせい
Gregorius XI
[没]1378.3.26./1378.3.27. ローマ
リモージュ出身の第201代教皇(在位 1370~78)。本名 Pierre-roger De Beaufort。最後のフランス人教皇であり,最後のアビニョン教皇(→教皇のバビロン捕囚)。おじである教皇クレメンス6世により 1348年に枢機卿(→カーディナル)に叙任され,1370年12月に教皇に選出された。フィレンツェのビスコンチ家による反乱を鎮圧し,東西教会の統合を実現するため,教皇座のローマ帰還を企図した(→東西両教会の分裂)。登位後は 1369年にイングランドとフランスの間で始まった百年戦争(第2期)の和平に尽力。そののち 1375年に教皇領に迫ったフィレンツェ軍を破った。シエナのカタリナに促され,フランスの反対を押し切って,1377年1月教皇座のローマ帰還を達成した。
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