改訂新版 世界大百科事典 「ケアンテリア種」の意味・わかりやすい解説
ケアン・テリア[種]
cairn terrier
原産地がイギリスの家庭犬,愛玩犬。cairnとは石塚とか堆石の意(ケルン)で,岩穴や岩床の間から巧みに野獣を追い出すテリアということからこの名称が生まれたといわれ,本来猟犬種である。ワーキング・テリアworking terriersのうちでは最も小型で,スコットランドの最も古いタイプのテリア種である。性格は陽気だが勇敢で度胸がよく,動作は敏しょうである。上毛は硬い剛毛で,頭部はとくに長く,下毛は短いが柔らかく密である。毛色は茶色,砂色,グレー,ブリンドル(虎毛),黒色などで,白色はない。耳,口吻(こうふん),尾先は体部より暗色である。体高22~25cm,体長36~38cmの胴長で,体重は雄約6.3kg,雌約5.8kgの小型種である。
執筆者:一木 彦三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報