2003年に登録された世界遺産(文化遺産)で、メキシコ中央部、ケレタロ州東部の渓谷に位置する。18世紀半ばに、ジュニペロ・シェラ神父によって、メキシコ国内でのフランシスコ会の布教活動の拠点として造られた。宣教師は、この地に住んでいた先住民の協力のもと、サンティアゴ・デ・ハルパン、ランダ、ティラーコ、タンコヨル、サン・ミゲル・コンカの5つの教会を建てた。やがて伝道施設の周辺には先住民たちの集落が作られ、教会を中心に固有の文化が育まれた。この地での布教活動の成功が礎となって、その後、アメリカ南部のカリフォルニア、アリゾナ、テキサス地区の布教活動が本格的に始まった。こうした重要な文化遺産であることが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はFranciscan Missions in the Sierra Gorda of Querétaro