改訂新版 世界大百科事典 「コケサンゴ」の意味・わかりやすい解説
コケサンゴ
bead plant
Nertera depressa Banks et Soland.ex Gartn.
アカネ科の多年草。短い茎が地表面をはうようにのび,多数分岐し小さな丸い葉を密生し,このためコケ状に見える。花は帯緑色できわめて小さく,果実は径6mmほどで,熟すると橙赤色となり美しく,夏から冬まで観賞できる。原産地は中央・南アメリカ,ニュージーランド,タスマニアなど。湿った半日陰の状態を好み,夏は風通しのよい日陰におく。冬は4~10℃を保てばよく,加温の必要はない。栽培は水苔,鹿沼土,川砂を混ぜた排水のよい土で,浅鉢に植える。繁殖は株分けで秋がよく,実生の場合は春に行う。栽培上,雨にあてないこと,株の上から水をかけないことがたいせつである。
執筆者:坂梨 一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報