ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コスティエンキ遺跡群」の意味・わかりやすい解説 コスティエンキ遺跡群コスティエンキいせきぐんKostienki ロシアのドン川中流域の段丘上にある後期旧石器時代の遺跡群。 20ヵ所の遺跡が集中しており,このなかには層位関係の明らかな遺跡も含まれていて,東ヨーロッパの後期旧石器文化の研究上,最も重要な遺跡群である。これらの遺跡のなかで最も新しい文化は,東グラベット文化の発展型であるパブロフ文化で,骨製の多数のいわゆるビーナス像,骨偶などを伴っており,典型的なパブロフ文化の様相を呈している。中層のものは東グラベット文化の様相をみせている。最下層のものはムスティエ文化から発展したことを示す尖頭器が特徴的である。またこの遺跡群では,後期旧石器時代の竪穴住居址も発見されている。これらには径が4~6mの円形のものと長径 30mに及ぶ隅丸長方形のものとがある。さらに埋葬された人骨も発見されている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by