ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コタバト地方」の意味・わかりやすい解説 コタバト地方コタバトちほうCotabato フィリピン,ミンダナオ島南部,ミンダナオ川の中・下流域に広がる沖積平野を中心とする地方。周囲を山に囲まれた盆地状の地形で,支流,分流が網目状に流れる。ラミー,ワタ,ゴム,トウモロコシ,水稲,コーヒーなどが栽培される。周辺の山地は硬木に恵まれ,道路の発達によって 1960年代から林業が盛んとなった。 17世紀にはスルタン・クダラトのもとでイスラム教国が栄えており,1850年までスペインの支配に服しなかった。 20世紀なかばからビサヤ諸島のキリスト教徒が大量に移住し,イスラム教徒のマギンダナオ族などとしばしば紛争が起きている。中心都市はミンダナオ川の下流にのぞむコタバトで,ダバオやヘネラルサントスに自動車道が通じている。コタバト州であったが,1973年ノースコタバト,マギンダナオ,スルタンクダラトの3州に分割された。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by