こほこほ(読み)コホコホ

デジタル大辞泉 「こほこほ」の意味・読み・例文・類語

こほ‐こほ

[副]《清濁については未詳》雷が鳴ったり物をたたいたり、また、せきをしたときなどの音を表す語。
ふなばたを―と打ちたたく音に」〈かげろふ・中〉
「―と、鳴る神よりもおどろおどろしく、踏みとどろかす唐臼の音も枕上とおぼゆる」〈夕顔
[類語]ごほんごほごほ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「こほこほ」の意味・読み・例文・類語

こほ‐こほ

  1. 〘 副詞 〙 ( 「こほこほ」「こぼこぼ」「ごぼごぼ」「ごほごほ」の、いずれで読んだものか、断定し得ない。多く「と」を伴って用いる ) 物の鳴りひびく音を表わす語。雷や太鼓のなりとどろく音、物をたたいたり、こわしたりする音、咳の音など、さまざまな音を表現する。ごほごほ。ごぼごぼ。→こほめく
    1. [初出の実例]「舷(ふなばた)をこほこほと打ちたたく音に、われをしもおどろかすらんやうにぞさむる」(出典蜻蛉日記(974頃)中)
    2. 「こほこほと、鳴る神よりも、おどろおどろしく踏みとどろかす唐臼の音も」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android