コルフ海峡事件(読み)コルフかいきょうじけん(英語表記)Corfu Channel Case

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コルフ海峡事件」の意味・わかりやすい解説

コルフ海峡事件
コルフかいきょうじけん
Corfu Channel Case

1946年 10月 22日,アルバニア領海内のイオニア海ケルキラ海峡 (コルフ海峡) 北部を通航中のイギリス艦隊のうち駆逐艦2隻が機雷に触れて大破し,死傷者 86人を出した事件。 1946年 11月イギリスが艦隊を派遣し,同水域を掃海したことから,アルバニアとイギリスの間で紛争となった。紛争を付託された国際司法裁判所は 1949年に,触雷についてアルバニアが国際責任を負い賠償義務があることを認め,他方で国際航行に利用される国際航路であるケルキラ海峡でイギリス軍艦は無害通航を行ないうるが,掃海行動は無害通航権行使にはあたらず,違法な干渉でありアルバニアに対する主権侵害であるとの判決を示した。 1949年末には,アルバニアの賠償額の認定に際し,イギリスの主張を認める判決をくだした。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android