艦隊(読み)カンタイ

  • fleet

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

一般的には海軍の水上部隊をさすが、正確には各種艦艇、航空機、陸上基地などをあわせて編制された海軍の戦略単位の部隊をいう。アメリカ海軍の場合、地名(太平洋艦隊)、番号(第7艦隊)、任務(OIF(イラクの自由作戦)艦隊)などを冠して使用される。艦隊編制は任務や配置などに応じてさらに小単位のグループに細分化される。たとえば海上自衛隊では、自衛艦隊―護衛艦隊―護衛隊群―護衛隊に編制され、護衛隊群を一つの戦闘単位として横須賀(よこすか)(神奈川県)、呉(くれ)(広島県)、佐世保(させぼ)(長崎県)、舞鶴(まいづる)(京都府)、大湊(おおみなと)(青森県)の各地方隊を定係港としている。またアメリカ海軍は、太平洋と大西洋に二つの方面艦隊をもち、太平洋艦隊は第7艦隊―第77空母機動部隊およびOIF艦隊のような臨時部隊に分かれる。大艦巨砲全盛の第二次世界大戦までは、戦艦戦隊で強力な水上打撃力strike forceを構成する方式が一般的であったが、今日では任務と情勢に応じて兵器システムを組み替える艦隊編制が採用されるようになっているので、同一艦種からなる戦隊は訓練時以外あまりみられない。[前田哲男]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 軍艦二隻以上で編成した海軍の部隊。
※附音挿図英和字彙(1873)「fleet 船隊、艦隊(カンタイ)、海軍」
※経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後「艦隊の力に頼て猶ほ東南海に勢威を失墜せざるあるのみ」
[語誌]「附音挿図英和字彙」で考案された訳語か。それまでの蘭学系の書物・辞書などでは「fleet, 船隊」となっていた。「艦隊」という訳語は「五国対照兵語字書」やその他の英和辞書に受け継がれ、一般化した。

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