改訂新版 世界大百科事典 「コレイン」の意味・わかりやすい解説
コレイン
Hendrik(Hendrikus)Colijn
生没年:1869-1944
オランダの政治家。1892-1909年,オランダ領東インド諸島で陸軍士官として,ロンボク島の探検,アチェ戦争に従事し,続いて東インド政府に勤務して功績をあげた。帰国後,反革命党の下院議員となり,バタビア石油会社社長,アジア石油会社重役を兼ねる。22年反革命党党首に推され,大蔵大臣(1923-25)を経て第1次コレイン連立内閣(1925-26)を組織。26-33年上院議員に選ばれ,また国際連盟の主催する国際経済会議に出席して活躍。33-39年コレイン連立内閣(第2~4次)を組織し,深刻な不況と大量失業,ファシズムと共産主義の台頭,ナチス・ドイツの脅威に断固として対処した。第2次大戦下,占領ドイツ軍への抵抗を支持したため,独ソ開戦(1941)とともに占領軍により強制収容所に収容され,収容所で没した。
執筆者:栗原 福也
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報