2011年に登録された世界遺産(文化遺産)。フランス中央のマッシフ・サントラル(中央山塊)の南東部にある302,319haの広さを有するこの遺産は、深い渓谷が点在する変化に富む山岳景観で、農業と牧畜のシステムと自然環境が互いを支え合う絶妙なバランスが保たれている。マッシフ・サントラルの南東縁の南西部に広がる標高800~1200mのカルスト高原を中心とするコース地方の村々の深い段丘の上にある頑丈な石造の農家の建物は、11世紀以降、大きな修道院組織によってつくられた。セヴェンヌ地方は、コース地方の東側の山地と丘陵地帯であり、大西洋側と地中海側の分水嶺である。セヴェンヌ地方は渓谷と丘陵地帯の美しい景観を誇り、その一部が国立公園に指定されており、1985年にはユネスコの生物圏保存地域に登録された。◇英名はThe Cousses and the Cévennes, Mediterranean Agro-pastoral Cultural Landscape