さいだん座(読み)さいだんざ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「さいだん座」の意味・わかりやすい解説

さいだん座
さいだんざ / 祭壇座

さそり座のすぐ南に接する小星座。夏の宵の南の地平線上に見えるが、本州では南半分が地平線下で見られず、沖縄付近でも南寄りのごく一部分が見えないため、結局、日本からは全体を見られない。とくに目をひく明るい星はないが、古くギリシア時代から知られていたもので、トレミーの48星座のなかに含まれていた。ギリシアの詩人アラトスの星座詩『星辰譜(せいしんふ)』Phainomenaのなかに、犠牲を捧(ささ)げるものとしてこの星座が歌い込まれている。

[藤井 旭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「さいだん座」の意味・わかりやすい解説

さいだん座
さいだんざ
Ara

祭壇座。概略位置は赤経 17時 10分,赤緯-55°。8月上旬の宵に南中する南天星座。さそり座の南にあり,日本からは上半分だけが見える。α星は光度 3.0等。散開星団 NGC6208,NGC6253,IC4651,球状星団 NGC6352,NGC6362,NGC6397が含まれる。

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