サイレントベビー(読み)さいれんとべびー

知恵蔵mini 「サイレントベビー」の解説

サイレントベビー

泣く、笑うといった感情表出が極端に少なく静かでおとなしい乳幼児を指す俗称。人と目を合わせない、表情が乏しい、養育者に甘えないといった様子もみられることがある。和製英語であり、1990年刊行の『いま赤ちゃんが危ない-サイレント・ベビーからの警告』(1990年、柳澤慧著、フォー・ユー刊)で初めて示された言葉とみられる。長期的な虐待ネグレクト(放置)などを受け養育者への愛着をつくれずに起こる「愛着障害」の一種と考えられ、発達障害や身体障害などによるものとは区別される。放置すると小学生以降に、対人関係がうまくつくれない、自己肯定感が少ないといった問題を引き起こすことがある。

(2017-6-8)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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