さねさし(読み)サネサシ

デジタル大辞泉 「さねさし」の意味・読み・例文・類語

さねさし

[枕]相模さがむ」にかかる。
「―相模小野に燃ゆる火の」〈・中・歌謡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「さねさし」の意味・読み・例文・類語

さねさし

  1. 国名「相模(さがむ)」にかかる。語義、かかりかた未詳
    1. [初出の実例]「佐泥佐斯(サネサシ)相模(さがむ)の小野に燃ゆる火の火中(ほなか)に立ちて問ひし君はも」(出典古事記(712)中・歌謡)

さねさしの補助注記

「さ」は接頭語か。語源については諸説ある。
( 1 )「ね」を嶺とし、(イ) 「さし」は「瑞枝(みづえ)さし」などと同じくそば立つ意とする説。(ロ) 「聳」を「さし」と訓む例もあるところから〔観智院本名義抄〕、これと同じ「嶮(さが)し」の意とする説。(ハ) アイヌ語で城の意の「ちゃし」の変化したものとする説。
( 2 )「さね」は真の意でほめことば、「さし」はもと相模、武蔵の地を合わせていう国名とする説。
( 3 )「ね」は根で、「さし」は焼畑の意とする説。
( 4 )「さね」が真の意で「さし」はほめことばとする説。

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