日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンチェス・シルバ」の意味・わかりやすい解説
サンチェス・シルバ
さんちぇすしるば
José María Sánchez-Silva
(1911―2002)
現代スペイン児童文学を代表する作家。首都マドリードで生まれたが、10歳で両親を失い、孤児院を転々とした。長じてジャーナリストとなり、やがて文筆活動に入った。代表作の『けがれなきいたずら』(1952)、『ろばのノン』(1952)などは、この時期のスペイン児童文学を代表するとともに、風土性、宗教性などにおいて、他の国のそれとは違う特色を十分に示したものであった。その後の作品『さようならホセフィーナ』(1962)、『ラジスの冒険』(1967)などによって国際アンデルセン大賞(1968)を得た。
[安藤美紀夫・山脇あさ子]
『江崎桂子訳『汚れなき悪戯』(1980・小学館)』