サンベネゼ橋(読み)サンベネゼバシ

デジタル大辞泉 「サンベネゼ橋」の意味・読み・例文・類語

サンベネゼ‐ばし【サンベネゼ橋】

Pont Saint-Bénezetフランス南部、ボークリューズ県の都市アビニョンにある、ローヌ川に架かる石造アーチ橋。12世紀の建造当初は22連のアーチ橋だったが、度重なる洪水により大部分が破壊され、現在は4本の橋桁と橋の上にあるサンニコラ礼拝堂のみが残っている。1995年、「アビニョン歴史地区:教皇宮殿、大司教座の建造物群、およびアビニョン橋」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。アビニョン橋。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のサンベネゼ橋の言及

【アビニョン】より

…かたわらを流れるローヌ川は急流であるため,橋はしばしば流失した。伝説上1177年架設とされるサン・ベネゼ橋は中途で流失したまま,残骸を現在にのこしているが,この橋はフランス民謡《アビニョンの橋》で子どもたちが踊る橋として知られている。現代にあっては,行政上の中心として機能するほか,第2次大戦後発足したアビニョン芸術フェスティバルをもって知られ,旧教皇庁の中庭でおこなわれる前衛劇,および〈音と光のスペクタクル〉は,年々評価が高まっている。…

【橋】より

… ローマ帝国滅亡後,再び注目すべき橋がつくられるようになったのは12世紀に入ってからである。このころキリスト教の修道僧に指導された架橋奉仕団がヨーロッパ各地に石のアーチ橋を架けたが,その中で南フランス,アビニョンのサン・ベネゼ橋Pont Saint‐Bénezet(1185,通称アビニョンの橋)は今もその一部が残り,橋脚上の礼拝堂はその後の中世の橋の動向を示唆している。ローマ時代の石造アーチが半円形であったのに対し,このころには扁平な円弧アーチやサラセン文明の流れをくむ尖頭アーチも見られるようになった。…

※「サンベネゼ橋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android